体験記:The Division1

TL;DR 星3.5/5

少し前に無料で配布されていたPC版を手に入れてプレイした。
ソロでメインストーリーを終わらせる所までプレイして終了。ワールドレベル5で強さは278とかその近辺。
サイドクエストと大体のアイテム拾いで合計30時間程度。それ以降はしないことに。
感想は、ニューヨークの観光用途として非常に楽しかった。
ゲーム自体のシステムは何がどうなのかが分かりづらい、操作がコントローラー主体のためにキーボードで操作するとキーが多すぎる、という印象だ。
しかし、アップデートで遊びやすさが当初からかなり改善しているという。比較は出来ないので割愛。

シナリオとしてはドルインフルという新型の天然痘がアメリカでブラックフライデーで紙幣を介して大流行した、という世界で始まる。
今年は致死性は低いものの、新型のコロナウイルスが世界中で猛威が振るわれている所から現実世界をベースにしたゲームに近いことがあり、現実に起きていることと答え合わせをする感覚を持ちつつプレイをした。
都市封鎖に近いことは起きたが、ゲームのように都市を壁で覆うなどの厳格な封鎖をような現象は中国の武漢を除いて無かった。その武漢もおよそ半年後封鎖から開放された。
文化圏は違えど、暴動と略奪や混乱で国政が狂い続けるような事は無かった。アメリカは暴動や差別問題が発生してはいるが、病気によって社会が崩壊するまでには至っていない。
そういう意味ではゲームは最悪のシナリオという幻想で済んだ。

日本では、呪いのようなものが降りかかり今もそれに苦しんでいるような印象がある。
元々は臭いものに蓋をしていたような社会の不具合がここに来て、経済に対してネガティブに明日がどうなるか分からない、という影を背負っている。
2021年にはオリンピックを強行するという政治家の発言を見て、実現するためのロードマップを提示していないあたりにさらなる不信感を募らせている。
経済は強制的に変わったが、国はそんなに変わらなかったというのが印象だ。というよりも国を司るトップの人間が不勉強のまま、職務を最低限を下回る仕事しかやらなかった、というイメージがある。
似たようなことで太平洋戦争戦中の日本が、自己保身に走った中枢が末端を浪費して国として成り立たなくなった、という話に似ているという事もよく書かれている。インパール作戦、という単語も8月ではないのに、よく出てきた。
責任を逃れ続ける人が厄災をもたらしているのではないか、そんな気持ちで見つめることが多い。

ゲームと現実の違いは、ネットワークだ。
通話記録という収集アイテムがあるが、今では多分動画になっているし、コミニュケーションが、ガジェット武器とは違い近未来的ではない。
この辺りは他国の事情やこの舞台の他の存在を明確にすると世界設定の開発負荷が掛かるために意図的に古くしている部分もあり、5年近くたった今から見ても古いと感じてしまうことを意識しているかもしれない。
2011年頃にはジャスミン革命にて大規模分散型メッシュネットワークの構築を敷こうとした事もあったが、1の世界では存在しなかった。あくまでも軍事的な用途の設備しか出てこなかった。
今から振り返ると想像もしない世界が入り込むあっても良かったという感想を持った。

プレイして不思議なことは、ニューヨークのある程度の地理なら把握したことだ。
https://www.youtube.com/watch?v=mRe-514tGMg
この画面を見てると不思議な気持ちになる。プレイをした人間なら分かるが、画面右上方面には交番があることを知っているからだ。
行ったこともない場所について何故か知っていて、そして現実が困難がありつつも平和であるのは不思議な気持ちだ。ゲームなら、画面に写っている場所の奥側はダークゾーン(無法地帯)だ。

プレイ自体はある程度は楽しかったが、前のめりになって世界観に没頭するまでは行かなかった。
複雑で明快さがないシステムに考えても仕方ないという気持ちになった。そして世界はかなり近いもののゲームだからか、言語圏が違うからリアリティの無いものと見えてしまった。
考察も出来るとは思うのだが、序章というか、「みんなパニックに飲み込まれてしまった」という状況が分かるだけで、それ以上のモチベーションが湧いてこなかった。
また、地下を延々と進むサバイバルコンテンツも全く興味が沸かなかった。
そういう理由だから観光という内容に視点が向いていったのだと思う。

ゲーム自体は本編の殆どはライトマシンガンとスナイパーライフルだけで完了して、他の武器は殆ど使用しなかった。サブマシンガンが強いという評価はあったものの、自分のプレイはとにかく中距離以上で無力化してから進む事から近距離での戦いというのすが全く不要だった。
またsteamでの購入ではないので、実績は全く無い。そういう意味では何かもったいない気持ちがした。これは別のゲームとなってしまうがControlと同じだ。

今年のブラックフライデーでThe division2を買ったので、その後の世界を追い続けようという気持ちがある。
実際はワシントン観光をしてみようという気持ちが大きい。

2020.12.03 / Category : 小噺