ドラフトコントの感想。

チーム山内。
流れが完全にさらば色になっていて、山内のカラーが無いこと含めて政治で働いた感じもする。
山内が完全に引いてベースは森田のカラーで押すことで統一感が出たが、結果として森田がみんなを食ってしまったのが気になった。
完成度が高いけれど、KOCの面目は保ちつつなんかフワッとして納得感が足りない。
というか、ぼる塾あんりとか和田まんじゅうのキャラが生かされていないので、関係性含めてどうなんだと思ってしまった。
個人的には4位。チーム戦という所はあるけれど結局はさらばの舞台なので共同戦線的な面白さは低かった。

チームかたまり。
オードリー春日のネタ受取師というのは広まっていて、水川かたまりを軸にする采配は良かったが、完全に持ちネタをやらせるというのは完全に邪魔だった。
営業で公開されたら、見たいものが見れるという意味ではとても満足度の高いネタだろう。けど、どうにも番組で見ててもそうでもなかった。番組内の優勝はかたまりに恩を売るため番組の忖度になったのか。
個人的には山内よりも下という順位。
個人的には5位。これは単純に本当にタイミング悪いという感じ。これは完全にかたまりが可哀想だった。
早い段階でおいでやす小田も脚本で支援が入ったらどうなるのか、流れが弱いのが気になった。
春日をおもてなしをするだけに舵を切った気もしれないので、諸悪の根源は春日でかたまりを潰しにきたという結論になる。

チーム小峠。
小峠が口悪くキレて突っ込む、というのは基本的にはバイきんぐのフォーマットに3人が客演という形になっている。そういう意味ではチーム山内に近い闘い方になっている。
しかし思った以上の池田と嶋佐の連携が良く、そういう意味では狂った人がワッと小峠に襲いかかって、小峠がバシッと決める流れが激しくてとても良かった。
バイきんぐ2人だけだとネットリ気持ちの悪い狂人をやる西村、という構成がメインだけれど2人だけとは違う心地よさは明快だったのが良い。
西村が登場してもそこは別で変なストーリーというか、スピンアウトが出てきそうな感じも良かった。
個人的には3位。2位争いになるけれど、結構バイオレンスで精神的に気分が高まらないと、血の気が多すぎて引いてしまう所が違いとなった。

チーム大悟。
シソンヌ長谷川の大立ち回りがMVPだった。大悟がダメなリーダー役としてボケを全体に仕掛けて、長谷川が適度にガラの悪いツッコミでしっかり丁寧かつ順番に仕留めていくのが素晴らしかった。
これはいつものテレビ千鳥なら麒麟川島がやっている所に代役で入った感じだった。ひょっとしたらアルコアンドピース平子がやっても良いかもしれない。長谷川が落ち着いてかつ、食ってかかろうとするのは確かにコントだと今回の登場人物でそれができる人がいない。長谷川の小心者の役が素敵だから、体格が大きいのに大悟と同じぐらいのやりとりに見えるし、そして大悟に全部言い返されてしまっている流れが全体的に潤滑になっている。三四郎の小宮や大泉洋のように正しいことを言ってるのに、相手にしてもらえない悲しさが笑いに繋がっている、長丁場で花が咲くストーリーだ。
ただし他の3人が完全に空気になってしまって、大悟の小道具に落ち着いてしまったのが残念だった。特にラランドサーヤ。すごくもったいない。
確かに志村けんのコントだと、そんなに登場人物が多くないのでそこはしっかりと焦点がブレずに継承していると思う。
個人的には2位。見やすさというか、長谷川が真面目で真剣であるほど見てる側が信頼していくのは良かった。

チーム又吉。
パンサー向井がツッコミに回っての安定した流れになるのが良かった。しかし、まわりが穏やかな配役のために向井の張り上げるパワーが強すぎて短いワードで行かないと結構大声でオーバーキルする感じが気になった。
向井の攻撃力が意外と強く、強めに振り回されないとその分の返しでバランス良くならないので感情移入しづらいというのが分かった。多分悪い意味で尾形の相手をしててこうなったのかなと思った。
シソンヌじろうの完全に舞台で出てくる癖の強い人とかの出方は普通に楽しめたものの、向井の攻撃力に負けてしまった感がある。
普通にドラマのような視点の運び方で素晴らしく、ストーリーが意味不明なオチになっているのは又吉の悪意のある笑いを含めストーリーがしっかり完成していると思った。
個人的には1位。キャラ自体がおおよそストーリーとマッチした感じになったのが良かった。ただしなんとなくで1位になってしまった。

2021.12.01 / Category : 小噺