ミスと練習と仕事について

London Bridge Station
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個人的に「そういう業界」に近い所で働いていた所があり、思う所があったのでしたためます。


“99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/22(日) 14:10:23.91 ID:Z97N7vuQ0

業種にもよるけど企業が求めてる人材ってこういう凡ミスをしない人間なんだよね
鉄道管理のシステム作ってる会社の人に聞いたら
「(プログラムの)1行コード間違えたらそれが最悪の場合大量死につながってもおかしくない。
大学以上の高度な勉強なんてできなくてもいい。
小中、高校レベルの計算問題を確実にミス無くこなせる学生の方が欲しい」
と言っていた
ケアレスミスする学生は少なくともこういう業界には必要ない人材なんだよ

昨日のセンター追試で隣の席だった人…(´;ω;`) : 妹はVIPPER


企業が求めてるのは凡ミスしない人だと思いますし、いたらそれは、採用されると思います。
実際は、出来たところで安い賃金に抑えようとする経営者との戦いが控えるだけですが。

しかしそれよりも、個人的にありえないと感じたのは「1行コード間違えたらそれが最悪の場合大量死につながってもおかしくない。」という発言部分でした。
「鉄道会社のシステム構築者がフェールセーフが存在しないものを作っているのか?」という所です。この時点でおかしいので、作り話か、この発言者の解釈の間違いのような気がします。

現業職ならば、多分このような考え方の人が多いのでは無いでしょうか。

A Branked Scold in New England During 1685
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1つでも手順を間違えたら、それが最悪の場合大量死につながってもおかしくない。
だから間違えをすぐに気がつけるよう、フェールセーフが何重にもある堅牢なシステムを作ること、ミスにすぐ気がつけるような手順やシステムを作る事が使命である。

たくさんの人がしでかす大量のミスを持ってこそ、堅牢性の精度が上がる。
そのミスを得るために、多くの人間と「ミスを起きたらどうするべきか考える、共有できる」環境を作ることが大切。

ミスを分解するほど驚くような、単純なつまづきだと分かる。
キーボードを一文字入れ違えた(漏れ)、良かれと思って気を利かせたつもりが重複した(ムラ)、作業に手間取って割愛した(ムダ)など。
真面目にやれと言った人がどうしてそんなことをするのか・・・、という事は日常茶飯事。

逆切れや、萎縮することもなく、すぐに作業の一つ一つを根気良く分解する。
あまりにも小中、高校レベルの計算問題よりもくだらないことばかりと対峙することが多いから
馬鹿にしないで、確実にひとつずつミスを見過ごすこと無い、勝手な思い込みがあまりない、真面目な学生が欲しい。

更に踏み込むと、間違っているならば、どうすれば自分自身で気がつけるようなチェックを組立てられるような人物が欲しい。
どうしてケアレスミスをしたのか、自分の行動や心理を深く考えずにいる人と共にこの仕事をしたくない。


こんなところでは、と思います。

安全性を重視する仕事をすると、神経質な人、徹底的なマニュアル人間と言われているほど活躍します(笑)
ただし、仕事で打ちのめされて「自分の考えが常に正しいとは限らない」という所まで行き着いて脱皮したら、という条件ですが。

多分、この鉄道会社のシステムを作っている人がこんなことを言うかと考えたら、「安全は口だけでまったく考えていなかったり、安全性が上がったのは自分の手柄だとか、他人のミスを吊るし上げて悪口ばかりを言う人が身近にいるから」ではないでしょうか。

よく見かける光景です。

2012.01.29 / Category : 日常